大神神社のささゆり園が見頃を迎えています。
祓戸社裏側に広がるささゆり園を見物した後、三輪山登山口のある狭井神社へ向かいます。鎮女池の畔にも綺麗なささゆりの花が咲いていました。
市杵嶋姫神社の祠の手前に開花するささゆり。
三輪山麓の茅原に、大神神社の境外末社として富士・厳島神社が鎮まりますが、そこの御祭紳がここ市杵嶋姫神社に勧請されているようです。芸能の神様の領域に、6月17日に催される三枝祭で知られるささゆりが華を添えています。
狭井神社の手水舎背後にある三島由紀夫の石碑とささゆり。
石碑の文言を読んでみると、昭和41年に三島由紀夫は三輪山登拝を体験しているようです。昭和41年といえば、私が生まれる以前の出来事ではありますが、非常に身近なものとして感じられます。
月山記念館近くの狭井川の畔にも、たくさんのささゆりが咲いていました。
ささゆりの植栽には大変なご苦労が伴うものと思われます。こうやって毎年大神神社のささゆりを観賞できるのも、裏方さんの絶え間ない努力の賜物ではないでしょうか。
山の辺の道沿いに咲く花は花菖蒲でしょうか。
進行方向北側には、月山日本刀鍛錬道場記念館があります。さらに進んで行けば、程なく右側に大神神社末社の貴船神社が鎮まります。
玄賓僧都ゆかりの衣掛杉の近くにもささゆりの花が咲いています。
ささゆり園に咲くささゆりも勿論見ごたえがあるのですが、普段の境内に何気なく咲いているささゆりの方に、より魅かれるものを感じます。
三島由紀夫が三輪山登拝の後に抱いた気持ちを「清明」という言葉に刻んでいます。
三島由紀夫が歩んだ波乱万丈の足跡を、可憐なささゆりがトレースしているようにも見えます。
鎮女池に浮かぶ市杵嶋姫神社の社殿。
その池の畔にひっそりと佇む三島由紀夫の顕彰碑。
三枝祭に舞われる巫女の神楽舞「うま酒みわの舞」。ささゆりを採り物にして優雅に披露されるその舞は、あたかも芸能の神様である市杵嶋姫命が乗り移ったようでもあります。
大神神社のささゆりは、三枝祭の行われる前日の6月16日に、JRの列車で三輪から奈良へと運ばれます。午前11時頃に奈良駅で花車に乗せられ、行列を成して率川神社へと届けられます。

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