あじさい寺として知られる奈良の矢田寺。
境内を訪れてみると、八重額紫陽花(ヤエガクアジサイ)がちょうど見頃を迎えていました。
矢田寺の八重額あじさい。
多種多様な紫陽花が参拝客の目を楽しませている矢田寺。
そんな中でも私の目を釘付けにしたのが、まるで宇宙遊泳を思わせる出で立ちの八重額あじさいでした。額紫陽花とは中心部の珊瑚のような形状をした両性花と、外周部の装飾花(鄂片)と呼ばれる中性花から成る紫陽花のことです。
どこか衛星にも似た「サテライト紫陽花」と言ったところでしょうか。
額紫陽花の中心部を形成する両性花は、まるでパチパチと火花を散らす線香花火のようにも見えます。外周部の装飾花だけが花を開かせることから、その姿がどこか額縁を思わせます。額あじさいの名前の由来にもなっています。
こちらも額あじさいですね。
梅雨の合間の晴れ間に紫陽花を観賞する。6月ならではの贅沢ですね。
強い日差しを遮るために、日傘を手にした参拝客を多く見掛けました。
本堂裏手の矢田寺へんろ道にも、数多くの紫陽花が花を咲かせていました。
うずあじさいも印象的でしたが、八重額あじさいの何とも言えない浮遊感が、心なしか高い湿度を和らげてくれるような気が致しました。

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