生駒山の真東の麓に、神さぶる往馬大社が鎮座しています。
往馬大社の歴史は大変古く、創立年代は定かではありません。
生駒谷十七郷の氏神としてこの地に鎮座し、奈良県内では大神神社や石上神宮と同様に神奈備(生駒山)を御神体として祀られた日本有数の古社として知られます。
楼門に掲げられていた絵馬。
火祭りの様子が描かれているようですね。
往馬大社は古くから「火の神」として仰がれてきました。天皇の大嘗祭に関わる火きり木を往馬大社より納めた歴史が残されています。
往馬大社の拝殿。
拝殿の奥に、七座の御祭神が祀られています。
道路に面した往馬大社の鳥居。
第二阪奈有料道路壱分インターチェンジから3分ほどの場所に佇みます。公共交通機関よりアクセスする場合は、近鉄生駒線一分駅から徒歩5分となっています。
鳥居横の石灯籠には、「生馬大明神」と刻まれています。
生駒という地名は、やはり何か馬と関係があるのでしょうか。
往馬大社の干支絵馬。
生駒山を越える峠は暗峠(くらがりとうげ)と呼ばれています。
暗峠は元々、「鞍ケ嶺峠」と呼ばれていたそうです。峠をはさんで馬の鞍のような形をしていたことに由来します。
鳥居の向かって左横に由緒書がありました。
暗峠は大変険しく、馬でしか越えられなかったのではないでしょうか。往馬大社の南側を古代の幹線道路であった暗越奈良街道が走っています。この街道を往来した馬にちなんで、生駒という地名が生まれたものと思われます。
往馬大社の楼門。
拝殿、本殿へと続く石段の途中に楼門が建っています。
独特の雰囲気を持つ境内。
往馬大社の境内を覆う鎮守の杜は、奈良県の天然記念物にも指定されています。
往馬大社の拝殿。
毎年10月の体育の日の前日に執り行われる火祭りは、古式豊かな伝統行事として生駒市第一号の無形民俗文化財に指定されています。
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